年度末が近づくこの季節、お子さんの卒園を機に担任の先生にお礼を伝えてみませんか?
現代は、SNSの普及によってなんでもメールやチャットで済む時代で、手紙を書く機会もかなり少なくなっています。でも本当に感謝の気持ちを伝えるには、自分の文字で相手に気持ちを伝えることがとても大切です。
しかし実際手紙を書きたくても、
「手紙のマナーがわからず、失礼にならないか心配」
「手紙を書いてもどうやって渡せばいいのかわからない」
という方も多いはずです。
そこで今回は、お世話になった担任の先生へ感謝の気持ちを最大限に伝えるべく、男性の先生にも渡しやすい手紙の書き方や渡し方をまとめて紹介します。
担任の先生へお礼がしっかり伝わる手紙の書き方のポイントは4つ!
しっかりとお礼を伝えるためには、手紙の内容が大事になります。
たくさんの感謝の気持ちを伝えたいあまり長文の手紙になってしまうと、相手にも読む時間やストレスを与えてしまうので、要点を抑えて正しく伝わる手紙を心がけましょう。
はじめの挨拶
手紙の入りとしてまず、「いつもお世話になっております」程度の簡単な挨拶を1文加えましょう。
改まったお礼の手紙ではありますが、季語を入れた挨拶や「拝啓」「敬具」を用いた定型文のように固くなりすぎる必要はありません。
何に対してのお礼の手紙なのかを伝える
次にこの手紙が、何を伝えるために書いているのかを書きましょう。お礼なのかお詫びなのか早い段階で要件を明確にすれば、相手も読みやすい手紙になります。
例えばお礼であれば「お礼をお伝えしたく、手紙を書きました」、お詫びであれば「~の件についてお詫びをお伝えしたく、手紙を書きました」などです。
具体的なエピソードを交える
できるだけ実際にあったエピソードを交えてお礼を伝えると、担任の先生も思い出しながら楽しく読み進めることができます。
例えば、
「お友達と遊んでいる最中に興奮して2人とも怪我をしてしまったとき、お互いの気持ちをくみ取り、子ども同士で仲直りできるようサポートをしていただきましてありがとうございました」
など、ささいな日常の出来事でも良いですし、大きなイベント時の思い出でを書くのも良いでしょう。
手紙に書くエピソードはできるだけ1つに絞り、簡潔にまとめるように気をつけましょう。
子どもに「最後のクラスの時はどうだった?」などを聞きエピソードの詳細を振り返った感想も聞いてみると、伝わりやすい手紙が書けます。
締めの挨拶
最後、締めの挨拶は、
「〇〇先生のおかげで、息子も楽しく保育園に通うことができました。ありがとうございました!最後になりますが、〇〇先生のご多幸をお祈り申し上げます。」
と簡潔な文を1〜2文入れて、手紙を締めます。
締めの挨拶は先生の幸福や健康を願う文にあわせて、再度お礼を伝える形がまとまりやすくおすすめです。
実例2パターンを紹介!担任の先生への手紙の書き方
ポイントをおさえたお礼の手紙の実例を2つ紹介します。
言い回しや言葉の使い方など、実際に手紙を書く際に参考にしてみてください。
手紙の書き方実例パターン1基本の書き方
〇〇先生へ
保育園生活では、息子(娘)が大変お世話になりました。
〇〇先生には4歳児クラスの頃から大変お世話になり、最後に息子(娘)の保護者として感謝の気持ちをお伝えしたく筆を取りました。
息子はアレルギーがあり、給食やおやつなどたくさんお気遣いをいただきありがとうございました。元々食べることがあまり好きではなかった息子ですが、〇〇先生がいつもたくさん食べると褒めてくださり、息子(娘)も少しずついろんなものを食べられるようになりました。
親として悩んでいたことでもあったので、一緒に悩み相談にのっていただき本当に感謝しております。
2年間〇〇先生のおかげで、息子(娘)も楽しく保育園に通うことができました。ありがとうございました!
最後になりますが、〇〇先生のご多幸をお祈り申し上げます。
手紙の書き方実例パターン2わが家の場合
〇〇先生へ
1年間、息子の(名前)が大変お世話になりました。
〇〇先生が異動されるとお聞きし、これまでのお礼の気持ちをお伝えしたく手紙を書かせていただきました。
やんちゃな性格の息子でしたが、運動会でリレーの選手に決まった時は嬉しかった反面、すごく不安もあったようでした。その様子を〇〇先生が気づいてくださり、練習に付き合っていただいたり相談に乗ってくださったりしたおかげで、息子も楽しんで取り組むことができていました。
親としても成長した息子の姿を見ることができ、とても嬉しかったです。
息子も印象深い出来事だったようで、今でも楽しそうにあの頃の話をしてくれます。本当にありがとうございました!
息子にとって、きっとあの時〇〇先生に教えていただいたことはずっと忘れないと思います。重ねてお礼申し上げます。
末筆ながら、〇〇先生の一層のご活躍とご多幸を心よりお祈りいたしております。
担任の先生へ渡す手紙の封筒の宛名や差出人の書き方は?
意外と迷うのが宛名や差出人の書き方ではないでしょうか。普通の手紙とはまた異なるので、注意点を確認しながら書いてみてください。
手紙の封筒への宛名は◯◯先生
封筒の宛名は、基本的に「◯◯先生」のみを記入します。宛名の敬称によく使用される「様」は不要なので「先生様」と書かないように注意しましょう。
もしも担任の先生が2人いて、2人の先生宛に手紙を書きたい場合は並べて「◯◯先生」「△△先生」と2人の名前を書きます。こちらも先ほどと同様に「先生様方」などと先生のあとに敬称をつける必要はありません。
手紙の封筒への差出人は子どもと連名
差出人の名前は、保護者の名前だけでは誰かわからないので子どもと連名で書くのが基本です。
記入する際は下記の例を参考に書いてみてください。
(例)
佐藤たかし
保護者 佐藤はなこ
担任の先生に失礼のないように手紙を渡す4つの方法
多くの場合担任の先生へ手紙を渡す機会になるのが、卒園式。でも実際どのように渡せばいいのか迷いますよね。
お世話になった先生へのお礼の手紙なので失礼がなく、かつ確実に先生に渡す方法を4つ紹介します。
子どもに手紙を担任の先生に渡してもらう
1番早く渡せる方法としては、子どもに手紙を直接担任の先生に渡してもらうのが良いでしょう。
この方法のメリットは、子どもが渡すので周囲の保護者の目などを気にすることなく渡せます。
また、子どもが直接お礼を伝えられる場にもなるので、よりお礼の気持ちを伝えることができます。
デメリットとしては、子どもが先生に渡すのを忘れてしまったり無くしてしまったりする可能性があることです。
対応策としては、必ず提出するものに挟んだり、帰る前に子どもに確認したりして忘れず渡すように親も配慮が必要です。
卒園式当日に担任の先生に親から手紙を渡す
最も確実に担任の先生に手紙を渡す方法が当日親から手渡しで渡す方法です。
卒園式では、多くの保護者が先生にお礼の言葉をかけたり花を渡したりするので、スムーズに渡せる場合が多くなります。
また式典の場だと思い出話もしやすいので、手紙を渡すだけでなく口頭でもお礼を伝えられるのがメリットです。
一方で多くの人が集まっているからこそ、先生に渡すチャンスがない場合もあり、式典のスケジュールなどを事前に確認しておくのが良いでしょう。
卒園式以外の日に親が手渡しで手紙を担任の先生に渡す
卒園式以外に近日中に担任の先生と会う機会がある方は、直接担任の先生に渡す方法もあります。
親が直接渡す場合は、確実に先生に手紙を渡せる一方で、周囲に他の保護者がいる場合は少し気になる場合もあるでしょう。
とくに担任の先生が若い男性の場合などは、個人的に渡している雰囲気があると、変な噂が流れる可能性もあるので、なるべく子どもと一緒に先生へお礼の手紙を渡すのがおすすめです。どうしても親のみで渡す場合になっても、卒園式という場であれば違和感なく渡せるので、深く考えすぎずに感謝の気持ちを純粋に伝えましょう。
郵送にて担任の先生に手紙を渡す
どうしても先生に直接渡すことが難しく、子どもにも託せない場合は、郵送にて手紙を出すことも可能です。
郵送にて送る場合は、必ず学校や保育園の住所を宛先にして送るようにしましょう。
もしも担任の先生が異動や退職される場合は、郵送しても先生がもういないこともあるので、いつから先生がいないのかを事前に確認したり、なるべく早めに郵送したりする必要があります。
担任の先生への手紙、便箋や封筒はどんなものを選ぶべき?
お礼を伝えるあらたまった手紙を書く場合は、便箋や封筒もきちんとしたものを選ぶのが重要です。
手紙を学生時代依頼書いてないという方は、とくに大人の手紙のマナーとして間違いのない便箋や封筒を選ぶようにしましょう。
基本的には無地の白い便箋と封筒がおすすめ
お礼の手紙などあらたまった場面では、基本的に無地の白い便箋を選ぶのがマナーです。
どうしても絵柄を入れたい場合は、ワンポイントのシンプルな絵柄や色味のない柄を選ぶようにしましょう。
茶封筒はビジネスでは多く使用されますが、プライベートでの正式な場面では使用NGとなることが多いです。
また縦書きと横書きについては、基本的に縦書きの便箋を使用してください。どうしても横書きが良い場合はマナー違反ではないので使用可能ですが、縦書きと比べるとカジュアルな印象になるので注意が必要です。
子どもと一緒に手紙を書くならアレンジもOK
基本的なマナーとしては無地ですが、保育園児の場合は文字を覚え始める時期でもあるので、一緒にお礼の手紙を書くのも良いでしょう。
お気に入りのキャラクターのシールで飾り付けをしたり、先生の似顔絵を子どもに書いてもらうなどすると、子どもからの感謝の気持ちも一緒に伝わります。先生にとっても思い出になるので、子どもと一緒に手紙を書くのもおすすめです。
お礼の手紙を書く際の便箋・封筒選びにおすすめのお店を紹介!
実際に便箋や封筒を選ぶのにおすすめのお店が、銀座の老舗文具店の「鳩居堂」です。
鳩居堂は和を基調とした古き良き時代の雰囲気をもちながら、時代の変化にも柔軟に対応している商品が揃っています。
鳩居堂の便箋と封筒を使用すれば、便箋や封筒からも相手に感謝の気持ちを伝えることができるでしょう。
手紙だけではない!担任の先生にもっと喜んでもらえる方法
手紙だけでは感謝の気持ちが伝えられない場合、何かプレゼントを渡したい!ということもありますよね。
そんなときどうしたらいいのかやおすすめのプレゼント、対応方法を紹介します。
手紙以外にお礼の気持ちを伝えるならお花やお菓子がおすすめ!
手紙以外にお礼の気持ちを伝えたい場合は、お花やお菓子を渡すのが良いでしょう。
お花やお菓子は消耗品であり、長い間形に残らないので気軽なプレゼントとして渡しやすいです。価格も手ごろなものから購入できるので、先生に気を遣わせることなく渡せるアイテムになります。
お花は生花でももちろん問題ありませんが、卒園式のような式典ではない場で渡す際は、ブリザードフラワーなどの持って帰りやすいものを選ぶのがおすすめです。
形に残るものをプレゼントしたい場合は、子どもとの思い出の写真を入れた写真たてなどがおすすめです。写真たてとお花が一緒になっているアイテムもあるので、退職される先生であれば喜ばれるでしょう。
ハンドクリームや入浴剤もプレゼントとして選ばれる方が多いですが、嗜好品は先生の好みもあるのであまりおすすめはできません。
金額としてもあまり高額なものは選ばず、先生に気をつかわせない価格帯を意識しましょう。
男性の担任の先生の場合は手紙に全てのお礼の気持ちを込めましょう
手紙の渡し方でも述べた通り、相手が若い男性の先生だった場合はさらに気遣いが必要になることがあります。
手紙だけでも十分お礼の気持ちは伝わるので、変な噂がたたないようになど事前にトラブルを回避するためにできるだけ手紙のみを渡すことをおすすめします。
どうしてもプレゼントを用意したい場合は、子どもの手からプレゼントを渡してもらったり式典の場でお花を渡したりするのが良いでしょう。
お世話になった担任の先生には手紙に最大限のお礼の気持ちを込めて!
保育園生活では担任の先生のサポートが欠かせず、子どもだけでなく親としてもお世話になることが多いでしょう。そのため卒園のタイミングに感謝を伝える良い機会として活用するのがおすすめです。
失礼にならないか、と不安に感じることもあるかと思いますが、1番大切なのはお礼の気持ちを伝えることなので、多少の間違いがあってもそこまで気にする必要はありません。
書き方を参考にしながら、この機会に親も子どももお世話になった担任の先生に、
ぜひ手紙をかいてみてください。きっと先生にも気持ちが伝わり、思い出になることでしょう。